ソリューション
B²LAB
AI製造基盤の構築に向けて、製造設備を最適化するビッグデータプラットフォーム
このページが答える質問
- 製造データレイクはどのように構築しますか?
- 設備ごとに形式が異なるデータをどう統合しますか?
- AIを導入する前にデータ基盤を先に整えるべき理由は?
データ基盤が先である理由
AIモデルをつくる前にまず必要なのは、信頼できるデータです。設備ごとに形式が異なり、収集が途中で途切れ、同じ項目が別の名前で呼ばれている状態では、どんなモデルを載せても結果を信頼できません。
B²LABは、お客様が保有するデータに対して収集、保存・処理、監視を支援するビッグデータ最適化プラットフォームです。全社的に発生する定型・非定型・半定型のさまざまなデータを統合連携し、安定したRaw Dataを確保します。
モジュール構造
B²LABはデータ収集、保存・処理、監視を支援し、各システムはモジュール形式で提供されます。全社で発生するさまざまなデータの活用可能性を高めることが目的です。
必要なモジュールだけを先に導入し、後から拡張する進め方が可能なため、一度にすべてを置き換えることが難しい中堅・中小製造業でも段階的に取り組めます。
処理の段階
四つの段階で構成されます。
1. 収集と統合 — データ担当者がエンティティ・関係スキーマをYAMLオントロジーとして宣言するところから始まります。QMS・EDMS・ERPのDBテーブルは変更データキャプチャ(CDC)と定期複製で、ファイルサーバーのCSV・JSON・PDF・Officeファイルはパスを読み取って取り込みます。設備側はPLC・Modbus・RS-232/485などの異種プロトコルをOPC-UAに標準化し、Kafkaへ流します。バッチと実時間の両方をレイクハウスに併せて格納します。
2. 品質検証 — 全体・ユニーク件数、最小・最大値、Null数、フォーマットと型の分布を自動で算出します。その上で欠損・重複・有効範囲・異常値・整合性を判定してカタログに記録し、データキュレーターが結果を確認して対処します。この段階を飛ばすと、後で作るグラフが信用できなくなります。
3. マッピングと連結 — システムごとに同じ製品を別のコードで呼ぶ問題をここで解きます。埋め込みで同一対象の可能性が高い候補を探し、LLMが判定して信頼度95%以上のものだけを同一エンティティへ昇格させます。ルールをハードコードせずにシステム間のコードがつながり、昇格した関係から記録・製品・原料・取引先のグラフと文書バージョン履歴インデックスを作ります。最後にオントロジースキーマとグラフが食い違っていないかを自動テストします。
4. 同期と提供 — 変更分を反映し、全体の整合性を改めて照合します。完成した統合データとナレッジグラフはREST APIでAIエージェントに提供し、業務システムにはメッセージ購読で実時間データを送ります。分析用には加工データをサービスDBへ、原本はAd-hocクエリで開きます。
導入要件
配備と網 — 顧客専用クラウド(VPC・Dedicated)またはオンプレミスから選び、閉域網はオンプレミスで対応します。全構成要素が顧客サーバー上にDockerコンテナとして個別に配備され、バッチ収集経路と実時間収集経路(Kafka)はサーバー・コンテナを分けて構成できます。データレイクサーバーからソースDB・ファイルサーバー方向へIP・ポートのファイアウォールを開放する必要があり、外部網のファイル接続はSFTPを推奨します。
接続できる原本 — DBはMSSQL・Oracle・PostgreSQL・MariaDB・IBM DB2・Machbaseに対応し、ファイルサーバーはFTP・SFTP・SMBで接続します。DBはテーブルの定期複製、ビュー・SQL照会、異種DB間の即時結合に対応します。設備データはAPIベースの実時間収集(Kafka)経路で格納し、外部システムが直接格納する方式にも対応します。
連携権限 — QMS・EDMSなど原本システムへのDBアクセス権限が必要です。収集したデータはレイクハウスに格納したうえで夜間バッチによる差分同期を行い、週次で全体の整合性を再検証します。構築したナレッジグラフはREST APIとWebダッシュボード・コンソールで提供し、グラフDB(Neo4j)は選択連携です。
権限と運用 — 管理画面で利用者・メニュー別の権限とAPIキーを管理し、原本連携アカウントは照会権限のみで運用します。データ担当者がYAMLオントロジーを宣言・査読します。収集パイプラインのログとサービスAPI呼び出しログを記録し、実時間格納が失敗した場合は自動再試行と流入速度の調整で欠損を抑えます。
導入事例
製薬・バイオ製造業のQMS・EDMSデータを夜間バッチで収集・同期し、オントロジーに基づくエンティティマッピングで製品・原料・受託業者を同一エンティティとして連結して運用しています。
品質記録146,919件をエンティティ・関係グラフにマッピングし、電子文書63,000件超のバージョン履歴インデックスを構築しました。LLMが判定した同一エンティティのマッピング3,000件超により、システム間での製品・原料の横断照会が可能になっています。同じ顧客でコンセンスボットがこの基盤の上に乗っています。
- 146,919件品質記録の関係グラフ根拠: 製薬・バイオ製造業の実運用環境における夜間バッチ同期基準(2026年8〜9月)
- 63,000件超電子文書のバージョン履歴インデックス根拠: 製薬・バイオ製造業の実運用環境における夜間バッチ同期基準(2026年8〜9月)
- 3,000件超LLM判定による同一エンティティ統合根拠: 信頼度95%以上のみ昇格 — 製薬・バイオ製造業のQMS・EDMS統合基準(2026年8〜9月)
構成と主な機能
- 収集
- 設備から出る製造データをもとに、工程間の協働とデータ分析が可能な形に集約します。
- 保存・処理
- 定型・非定型・半定型データを統合連携してデータレイクに格納し、分析可能な状態に加工します。
- 監視
- 収集・処理パイプラインの状態とデータ品質を確認できます。
- オントロジー・ナレッジグラフ
- システムごとに異なるコードや名称をオントロジーでつなぎ、記録・製品・原料・取引先の関係をナレッジグラフにします。AIエージェントが検索・集計・関連探索に使う基盤になります。
- モジュール構成
- 全社データの活用可能性を高めるため、各システムをモジュール形式で提供します。